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2005年11月17日

吉田松陰の「プラス発想」の根っこにあるもの

先日、「日常感覚」のなかで船井幸雄氏について触れた際に、久々に吉田松陰のことを思い出した。
氏の著書に、下記のような記述があったからだ。

吉田松陰はご存じのように、幕末の思想家で、彼が教えていた松下村塾から、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋など、明治維新を推進した人物を多く輩出したことで、「能力を引き出す天才」として非常に高く評価されている人です。

彼は、この松下村塾でわずか1年余を教えただけで、約80人の弟子全員をすばらしい人財に育て上げたのです。
なぜ彼は、こんなに短期間でこれほど多くの人材を輩出させることができたのでしょうか。

吉田松陰が行なった人財づくりのコツは次の五つといっていいようです。
(ビジネス社「にんげん」より)

船井氏は、以上をふまえた上で、松蔭の教育法が自らが経営コンサルティングの世界で確立させてきた「長所伸展法」と合致することを指摘している。

ちなみにその長所伸展法(文中でいう五つのコツ)とは、

1、弟子が自分に自信を持てるようにした。
2、一人ひとりの得意分野を聞いて、それを伸ばした。
3、「付き合う人すべての長所を見つけ、褒めなさい」と教えた。
4、「良いと思うことはすぐにやりなさい。悪いと思うことはすぐにやめなさい」と教えた。
5、どんなこともプラス発想。

であるとしている。まあ、ある意味みんな当たり前のことなのだが、多くの人はこの当たり前がなかなかできない。わからない。
どちらかというと、長所伸展(良いところを伸ばそうとする)より短所是正(悪いところを直そうとする)ほうに目が向いてしまう。

筆者自身は、当人の受け止め方次第では「短所是正法」にも意味はある(有効である)と思っているが、じつはそんなふうに思えること自体がプラス発想。
その意味では、「プラス発想=長所伸展法」は、ただの脳天気な楽天主義ではないことも見えてくる。
包み込むためには、ネガティブなものさえも自らの意識の中に取り込んでいく必要があるからだ。
肯定というのは、その取り込まれたものの重さの中で生まれる。

というわけで、吉田松蔭がなぜあれほどまでに教え子たちを魅了したのか……? そこには、自分が感じ、とらえらせる世界のすべてを取り込んでしまおうという、壮絶としか言いようがない、松蔭の「器の大きさ」が見えてくる。
(あるいは、バカとも言い換えられるか。笑)

壮絶? すべてを取り込んでしまう? それがプラス発想??

いまひとつピンと来ない人のために、今回はみなもと太郎氏のマンガ「風雲児たち」より、こうした松蔭の精神構造がうまく描かれた箇所を紹介しよう。


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吉田松陰は本当にまあ、壮絶なくらい面白い人だ。
あんまり面白い人なので、彼のことを考えるとときどき涙がにじんでくる。


投稿者 長沼敬憲 : 22:12 | コメント (0)