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2005年10月29日
■佐高信「司馬遼太郎と藤沢周平」を読んでみた
事実、佐高氏が推奨する藤沢周平の作品を実際に読んでいくと、「ああ、この世界は司馬さんには欠けていた世界だ」と感じさせるものが確かにある。代表作の一つである「蝉しぐれ」にしても、「用心棒日月抄」にしても、登場する多くは架空の人物。「こんな人がいたかもしれない」という無名の人の生き様を創作し、結果として歴史(たとえば江戸時代)の実像をうまく浮き上がらせている。その意味では、司馬作品の欠落箇所を藤沢作品が補完している。筆者などは、そこにある種の新鮮さをおぼえたわけである。
2005年10月09日
■中島義道「怒る技術」を読んでみた。
ここで注意しておきたいのは、「怒る」ことと「キレる」ことは、まったく違うということだ。本のタイトルに「怒る技術」とあるように、「怒る」ことは半ば意図的に発散される感情表現。一方、「キレる」というのは、むしろこの「怒る技術」の身につけていない人が、自己の感情をコントロールできなくなって爆発してしまうもの。キレないためにも「怒る技術」を身につけなさい……というのが、中島氏の主張でもあるわけだ。では、中島氏は実際にどんなふうに「怒っている」のだろうか?